『「科学的思考」のレッスン』読了

科学的に考えることについて、第I部と第II部に分けて解説されています。
I部は基礎編として、理論・仮説、検証・反証などの「科学を語るための概念」が取り上げられています。
II部では応用・実践編として原発事故などの実例を挙げて「市民が科学や技術のあり方をきちんと判断し、正しく批判するためにはどうしたらよいか」を検討することで、科学者ではない「素人」がなぜ科学リテラシーを身につけなければならないのかを明らかにしています。

科学の「素人」が「市民」として科学・技術について考えるためのリテラシーを身につけるという点で、とても分かりやすい本だと思います。
特にI部は非常に役に立つと感じました。
II部も、上げられている例はともかく、身につけるべきリテラシーは分かりやすくまとめられていると思います。

科学なんてわからない、と専門家に丸投げせずに、自分で理解し判断できるようになるということはとても大事なことです。
そのための一歩を踏み出すきっかけになる一冊ではないでしょうか。